2007. 2.26
日銀による利上げの目的は「円安是正」?
2007. 2.19
日経平均18,000円超えの条件は?
2007. 2.13
もうすぐG7、為替市場にどんな影響がある?
2007. 2. 3
今って円安バブル?破裂するとどうなるのかな
2007. 1.29
利上げ騒動渦中の日本、世界からは不信感?
2007. 1.19
2007. 1.16
景気が良いのに円安の不思議、原因は日本株?
2007. 1.12
2007年為替市場のテーマを大胆予測
2007. 1. 4
為替市場の日本に対する期待は弱すぎないか?
2006.12.25
動き出した為替市場、でも円安はまだ続く?
2006.12.15
世界的な株式市場調整中は引締め過ぎが原因?
2006.12.11
3ヶ月ぶりに突然の円高、いつまで続く?
2006.12. 5
「松坂大輔に60億円」から為替相場を考える
2006.11.28
安定の為替市場、この先は米景気の影響が鍵
2006.11.17
最近の株高、持続のポイントはどこ?
2006.11.14
米ドル対円、今後の動きは日本のふんばり次第
景気軟着陸なら株はまだまだ上昇の余地あり
年末から好調だった株式市場、今後も景気が軟着陸ならまだ上昇の余地あり、というのが市場参加者の大方の予想のようです。そんな中、日本株は相変わらず不安要素が・・・。
年末にかけて好調だった株式市場
株式市場は12月も好調で、日経平均株価は5月以来7ヶ月ぶりに17,000円台を回復、NYダウ平均も最高値を更新して12,500ドル台に到達、欧州株もITバブル時代の水準まであと一歩というところまで上昇しました。
それでも過熱感はあまりありません。これは「米国が景気減速している」という事実が完全に浸透しているからだと思われます。「景気は減速しても、利下げや原油価格下落の効果で軟着陸するのであれば株は上がるはず」という見方が非常に強いコンセンサスになっています。
こうした中で、「どうも日本経済の復活は期待はずれだ」との見方から出遅れていた日本株も、ここに来て回復が著しくなっています。世界の株式市場が総じて好調なのであれば、出遅れていた日本株は割安になったので「買い」というのが最近の流れです。
依然として低い欧米市場のPER
昨年一年間を通してみると、米国S&P500指数は13.6%、同NASDAQが9.5%、独DAX指数は22%、英FTSE指数が10.7%、香港HSI指数に至っては34%と、本当に世界中で株式が上昇しました。それでも歴史的に見れば「まだまだ割安」というのが市場参加者のコンセンサスです。
株価収益率(PER)を見ると、米S&P500や英FTSE、は18倍程度、独DAXや香港HISは14倍程度に過ぎません。PERはITバブルの頃と比べると半分程度の水準で、株価が既にバブル時並にまで回復していることを考えると驚くべきことです。企業業績が非常に好調で、収益はITバブルの2倍にまで増えているものの、株価はそこまで上昇していないともいえます。
「ソフト・ランディング」であればまだまだ上昇余地大きい
このため、市場参加者は「景気が軟着陸(ソフト・ランディング)」するのであれば」株にはまだまだ上昇余地があると考えています。景気がそれほど悪くならなければ企業業績もそれほど大きく悪化はしない可能性が高いことから、現在のPER等のバリュエーションの安さを考えれば、今後も割安さの修正が進むかたちで株が上昇するというのがコンセンサスです。
「ハード・ランディング」となった場合は?
では、景気が軟着陸ではなく失速(ハード・ランディング)した場合には、株式市場はどうなるのでしょうか?市場参加者の大勢はこの場合にも「そうなった場合にはより大きな利下げがあるだろうし、そもそもバリュエーションは非常に安いので、それほど大きな株安とはならないだろう」と考えています。
筆者も結論的には同感です。先進国の企業はITバブル崩壊で傷を負った反省から新規投資にはここ数年非常に慎重でしたから、大きく業績が傾くようなリスクは小さくなっています。ここ数ヶ月間、株式市場が非常に好調であったことから極短期ではリスクがあるかもしれませんが、中期的に見ればそれほど心配はないのではないかと見ています。
日本株はまたしても例外となるか?
ただ、日本株については少々心配な点があります。まず日経平均株価のバリュエーションを見てみるとPERが20倍程度と若干高めです。業績の先行きについては最近の資源価格の下落等から上方修正が期待できる半面、思わぬ円高により急激に利益が減る可能性もなきにしもあらずです(もっとも、その時は外国株も為替差損を被りますので似たり寄ったりではありますが・・・)。
昨年の日経平均の上昇率は7%あまりと外国株に見劣りしました。為替相場も加味すればかなり大きく負けています。今年の場合は、円高リスク、日本株が再び見劣りするリスク等を考えてみると、為替ヘッジつきの外国株投資も意外におもしろいかもしれません。
グローバル債券ファンドマネージャー 鈴木 英寿