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住宅ローンの金利が上昇傾向の今、変動で借りている方は悩みどころも多いのではと思います。今日は、変動金利から固定金利に借換えをされた方のお話を伺いました。
3月9日に量的緩和解除が決定され、その後もゼロ金利解除の時期について様々なウワサが飛び交っています。変動金利で住宅ローンを借りている方はいろいろと検討を続けている方も多いのではないでしょうか。今回は、量的緩和解除の決定後に借り換えの手続きを行い、先日無事契約を終了されたという方から伺ったお話をご紹介しようと思います。
借換えを決めるまではずいぶんと悩まれたようです。どんな点で迷い、またどこが決め手で借換えを決めたのか、皆さんもぜひ参考にしてみてください。
まずは今回お話を伺ったAさんの借換え前の状況をご説明しておきましょう。信用金庫にてローン残高1800万円、変動金利、直近の金利は1.6%、残り23年ほどというサラリーマンです。家を購入した時では、20年を越える長期固定の商品はどこの金融機関にもまだない時代でした。
借換えを考え始めたきっかけは、もちろん量的金融緩和の解除が決定された直後、このMSNマネーサイトを始め、さまざまなところで住宅ローンの金利上昇の可能性について指摘され始めたことでした。
「3月中はまずインターネットなどを使って情報を収集しました。このとき重点を置いたのは、一番に金利。でもそれだけではなく、とにかく手間が少なく借り換えができることでした。」
サラリーマンの方は仕事があるため平日の昼間、金融機関にそう何度も足は運べません。できる限り郵送・ネットで話が進められるところが希望だったようです。
「もちろん、顔が見えないというのは不安な部分もありましたが、実際に話を進めてみると予想以上に郵便物が届いたり電話連絡があったりと、結構コミュニケーションがとれて安心できました。」
しかし既に契約をした今、Aさんからこれから借換えをする方にアドバイスがあるとすれば、今回のように金利が上昇傾向ならば
「検討するより何より、とにかく申し込みをするべき」
だそうです。確かに検討を始めた3月から実際に借換え実行の6月まで、毎月のように金利が上昇していました。考えることは後からでもできますし、それに考えた結果借換えをしなくたっていいのです。どこの銀行も提出する資料は同じですし、どうせ資料を集めたのなら、複数の金融機関に申請してもよかったのかもしれません。
申し込み書類については謄本、公図、住民票、図面など、役所に取りにいく必要のあるものが多いのですが、基本的には委任状等があればご家族に行ってもらうことが可能なため、Aさんはご家族に協力してもらいました。結局Aさんは何度か金融機関と電話と郵送のやり取りをしただけで、契約まで金融機関に足を運ばずに済んだとのことです。
そして今回お話を伺ったAさんが一番悩まれたのは、申し込みの後のことだったそうです。
「審査のために少し時間があり、冷静になって考え直す時間ができました。申込をした時点で20年固定の金利は各銀行2.75〜3.5%程度。そして実際には契約締結までには通常1ヶ月程度かかると言われ、場合によってはまだ金利は上がることも予想していました。」
つまりAさんはこう考えたのです。変動とは言え、現状の金利は1.6%です。次の見直しは今年の秋頃の予定とのことでしたが、仮にゼロ金利が解除されたとしても、それが例えばいきなり2%になるとは考えにくいですし、仮に3%で借り替えた場合、10年後、20年後の状況など誰にもわかりません。変動金利が3%を超えるまではまだ何年もかかるのではないか。しかも突然今の金利の倍(近く?)になる訳ですから、果たして今回の借換えは正しい選択なのだろうかと。
かなり迷われたのもムリはないかもしれませんね。
しかし最終的に決め手になったのは、金融機関の使い勝手だったようです。
「実は、もとの借入先の信用金庫には何度か繰り上げ返済をしようと思い、電話で問い合わせをしてみたところ、『とりあえず店舗へお越しください。』という返事でした。しかもよくよく話を聞けばその後も何度か足を運ぶ必要があるとのこと。仕事をしているサラリーマンがそう簡単に行けるものではないことをわかっているのだろうかと、あまり好感が持てませんでした。」
今後も繰り上げ返済をするたびに、このやり取りが繰り返されることを考えれば当然のことかも知れません。もちろん、この他にも平日に働くサラリーマンとしては他にもいろいろと不満もあったようです。
「土日しか店舗に行けないため、記帳ひとつできなかったり、職場近くにはその店舗がなく、またコンビニや他の金融機関でお金を引き出すこともできず(現在は手数料がかかるができるようになっているようです)とにかく使い勝手が悪いという印象を持っていましたから・・・。」
このような経緯があり、結局現在はネットを中心に業務を行う銀行で借換えを実行したとのこと。今は繰り上げ返済の手続きも、また引き出し、振込等もストレスなく行うことができ、ご本人は満足されているようです。月々の返済額は若干上がったようですが、先の信用金庫では返済のほかに月々に積立もさせられていた(?)おかげで、毎月のキャッシュフローを考えればむしろ支出は減っているそうです(もちろん積立と返済では意味が違いますが)。
「今後金利があがっても、月々の返済額が今以上にはならないという安心感もできました。」とも話されていました。
結局申し込みをした銀行には、契約のために1度、もともとの信用金庫にも借り換え実行当日(登記のため)に1度、足を運んだだけで済んだようです。
Aさんはお話の最後に「これからはできるだけ繰上返済をして早く返済する」とも力強くお話していたのがとても印象的でした。
さて、もちろん本コラムでは先にお話した信用金庫がよくないと言いたい訳ではありません。それぞれに良さはあると思います。実際、今回お話を伺ったAさんも、物件購入当初はその信用金庫しか審査が通らず、また担当の方も非常によい方で親身になって相談に乗って下さり、大変感謝しているともお話してくれました。それに、お近くの信用金庫にいつでも行ける方であれば信用金庫のメリットは非常に大きく、魅力的だと思います。
今回お話を伺って思ったことは、住宅ローンひとつとっても、借りる側の皆さんの生活、環境に合った商品を見つけることが一番なのだと実感しました。金利や手数料はもちろん大切ですが、今借換えをお考えの皆さんも、とりあえず申込みをしてから、ご自分のライフスタイルにあった金融機関を探してみてはいかがでしょうか。
清村 真琴