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人気の外貨建て商品、
購入する時のポイント
国内の金利が上昇していると言っても、やはり比較すると外貨預金の金利は魅力的に映ります。しかし購入する場合には金利だけを見るのではなく、こんなポイントに注意してみてください。
ユーロ1.52%、英ポンド2.99%、米ドル3.58%、豪ドル4.05%、NZドル5.40%
これらは、5月1日時点におけるメガバンク3行(みずほ銀行、三井住友銀行、三菱東京UFJ銀行)の外貨預金1年ものの金利水準の平均値です。この数字を見ると、為替レートが変動するリスクが気にならないほどの魅力を感じる人も多いでしょう。
しかし、私は独立系のファイナンシャルプランナーとして6年以上に渡ってお客様の相談を受けてきた中で、外貨預金をおすすめしたことはありません。なぜなら、外貨預金は「金利・手数料・税金」の3重苦を背負っていると言われているからです。
外貨預金に3つのデメリットがあるという話は本当でしょうか?今回は、
《メガバンク3行の外貨定期預金》
と
《野村・大和・日興――大手証券3社の外貨建てMMF》
の比較を中心として、各社HPの公表されている情報をもとにポイントを検証してみましょう。
■ 金利水準のデメリット?
最初に挙げた通り、米ドル外貨預金1年の金利の平均値は、約3.58%。これに対して、米ドル建ての「外貨MMF」の最新の利回り(大手証券3社の平均)の平均値は、約4.14%でした。これを見る限り、米ドル建て定期預金は米ドル建てMMFと比べて0.5%以上も金利水準が不利となるケースが多いと言えます。
さらに、豪ドルは0.8%以上、NZドルの場合は1.2%以上と、金利の高い通貨ほど外貨建てMMFの優位性が拡大する結果となりました。
■ 為替手数料のデメリット?
メガバンク3行の場合、米ドル外貨預金の為替手数料は、原則として片道1円。
これに対して、大手証券3社のドル建てMMFの為替手数料は、原則として片道0.5円。
つまり、米ドル建て定期預金は米ドル建てMMFよりも片道0.5円(往復1円)為替手数料のコストが不利なケースが一般的と言えるでしょう。
なお、外国為替証拠金取引(FX)においては片道10銭以下の手数料が一般的であるなど、為替手数料に関してさらに有利な商品は数多くあります。
■ 税金のデメリット?
外貨預金には利息があり、外貨建てMMFには分配金がありますが、これらの定期収入には20%の源泉徴収がされて課税が終了します。そして、外貨預金にも外貨建てMMFにも売却時に為替差損益が生じますが、外貨預金の為替差益は『雑所得』として総合課税の扱い(逆に為替差損が出ても、他の所得からは差し引けない)であるのに対して、外貨建てMMFの為替差益は『非課税』です。税金の面でも、外貨建てMMFに軍配が上がります。
ちなみに、外国債券型の運用において税金面で最も有利なパターンは、『長期譲渡所得』の扱いとなる「米国ゼロクーポン債の満期前売却」や、『一時所得』の扱いとなる「ドル建て個人年金の満期一括受取」などです。主題と異なるので各商品の説明は省きますが、いずれも運用期間中は税金が掛かりません。しかも、売却時の所得金額は50万円を差し引いて2分の1に圧縮されるため、最後まで税金がゼロで済んでしまうケースがあります。
■ スタートしよう、外貨建て商品
このように、外貨預金には3つの注意点があります。しかし、冒頭に列挙したとおり現在の円建て預金に比べると高い金利が得られるメリットは大きいです。また、外貨による運用は「敷居が高い」と感じて始められない人が多いのも事実です。
そこで、外貨預金は「手軽に外貨運用をスタートするための入門商品」として活用すると良いでしょう。
いま外貨建て資産を全く持っていない人は、自分の運用の知識を高めるための「投資教育費」と思える水準の金額(例えば10万円)から、様々な外貨建て商品をスタートしてみることをお勧めします。
株式会社 住まいと保険と資産管理
ファイナンシャルプランナー 白鳥光良